2019年度 第6回IRMAILサイエンスグラント
「フォトロン賞」・「シンキー賞」採択者発表


フォトロン賞


  • 採択者  弘前大学 地域戦略研究所
         准教授 小畠秀和 先生

  • テーマ  「放射率に依存しない高速2次元温度分布計測法の開発」

【現在の研究の内容・目的】
高温で溶融した金属の性質(熱物性)を測定して高温融体の熱や物質移動現象を解き明かすことを目指して研究を行っています。現代社会における重要な製造業を支えているのが,鋳造・溶接技術や近年目覚ましく発展している3D積層造形やレーザー加工技術です。これらの技術を高め、より良い素材や材料を開発するために,高温融体の熱物性値のデータが必要とされています。
しかし溶融金属は温度が高く,容器や温度センサーなどと簡単に反応してしまうため,身近な装置を使った測定ができません。そこで、浮遊法という方法を使って試料を空中に浮かしながら溶けた金属の性質を調べる装置の開発に関わってきました。

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シンキー賞


  • 採択者  九州大学 大学院工学研究院応用化学部門(機能)
         教授 加地 範匡 先生

  • テーマ  「異なる粘弾性特性をもつマイクロ流体デバイスの作製と細胞の物理特性評価への応用」

≪現在の研究の内容・目的≫
私は、マイクロ流体デバイス技術を基盤とした細胞を触って分析できる「単一細胞パルペーション(触診)デバイス」の研究に取り組んでいます。細胞集団は、細胞ごとに異なった性質・個性を有するヘテロな集団であることが知られています。これまでは蛍光試薬や遺伝子発現系を用いた化学・生化学的手法により、単一細胞レベルで細胞の性質を明らかにする手法が中心でしたが、煩雑な操作が必要であったり、細胞そのものの性質を変えてしまったりすることが問題でした。そこで、化学・生化学的な標識を一切使わずに、非標識で細胞をひとつずつ分析する手法の開発を目的に研究を行っています。

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